資格証明書が教えてくれたこと

少し暖かい日に片付けをしていたら複数の資格証明書が目に入りました。懐かしいなと眺めていて当時のことを思いだしました。

35歳を過ぎたころからパートとして勤めていることに不安を感じ始めました。「このままここで働くの?」「パートのままでいいの?」年齢を考えると動かないと、何もできなくなるんじゃないかという焦りもありました。

それまでは今の職場でなんとなく働いて歳を取るのだろうと思っていました。子供の手が少し離れたので、将来について考えるゆとりが出てきたのかもしれません。この頃の未来は暗く、考える時間はあるけれども答えは出ない。漠然とした不安。たくさんの分かれ道の前に立って進めず、何かに追いかけられて後ろを振り返れない。そんな前にも後ろにも勧めない状態でした。

それを突破するために『資格』に頼りました。不安な時は『資格』を取る。という考え方はこの頃からあったのかもしれません。

そこから私の資格取得ラッシュが始まります。数字が大嫌いだったけど「資格といったら簿記でしょ」という軽い気持ちで始め、かなりの挫折を味わいながら2級まで取得。その後もFP、色彩、整理収納アドバイザー、ヨガインストラクターなどを取得。取った後は当初の「職探し」という目的を忘れ「これじゃ足りない」とさらに役に立ちそうな資格を探し試験を受けていました。

不思議なのはどれだけ学んで資格を取っても「よしこれで終わり!満足満足!!」とはならなかったこと。「もっともっと」と足したくなる。なぜか不安が増えていたのです。

目的が「資格を取る」ことになっていた。資格なんて山のようにあるのだから終わりが見えるはずがない。だけど当時の私は全く気付かなかったのです。今までと違う世界がチラッと見えてたことで、不安が解消されるはずだと信じていたのかもしれません。

それでも不安を資格でなかなか解消できず、さらに不安になり資格を取ることに夢中になりました。結果、仕事を探すこともしなかった。

資格に向けて勉強し結果を出せたことは自信に繋がりました。けれども『なぜそれが必要なのか』を明確にしておかないと、終わりがみえません。

資格は目的達成への通過点でしかない。と気づいて本当によかったと思います。これからもこの経験を忘れずに「資格に縛られない考え方をしよう」と思います。